ドローン墜落原因のsettling with power の起こるシチュエーションとは
有人の無人ヘリ登場の記事http://www.dailymail.co.uk/wires/ap/article-3387777/Chinese-drone-maker-unveils-human-carrying-drone.html#ixzz3wVeW1ce9
これは、ヘリのパイロット的にも、面白いなと思うが、
4つのプロペラ全てが2つの逆回転ローターで出来ている。
これはそもそも、ヘリの場合ローターディスクがひとつで、
トルクで機体がローター回転と逆回転で回る事を防ぐため、尾翼をつけて逆回転の力をプラスしている。
- 尾翼が故障すると、ヘリは螺旋回転を始める。そしたら、もうコントロール出来なくなる。右も左も高度も分からない。
- 分かる内にエンジンとローターを切り離す=エンジンは動かしたまんま、リンクを遮断させる。
これは単なる知識ではなく、何十回も実践訓練で叩き込まれる。
思い返すと、あの低空でよくあのシミュレーションが出来るなぁ、とイントラの技量を思い知る。低空でもしコントロールを失うと、尾翼部分が地面へ当たり、大破する。
- シミュレーションはイントラが人工的に尾翼故障シチュエーションを作って行われる。
- 尾翼ペダルを全開でいきなり踏み込まれる。
イントラがいるので安心してしまうが、
あのシチュエーションでエンジン切り離しはかなり難しい。
話がそれた。このビデオの
クアドコプターの全部のプロペラがアンチトルクを備えている、というのは、プロペラが壊れる前提なのか?
ヘリの場合、絶対はないとは言え、ローターは壊れない前提で飛んでる。
クアドコプターは新し目のヘリと考えたら、オスプレーと同類と思えてきた。
オスプレーは何故墜落が多いのか?
- 私独自の考えでは、旋回時の各プロペラへかかる風の向きと速度がバラバラなのが原因ではないか?だ。
- オスプレーも飛行機もヘリも旋回時は翼やローターディスクを傾ける事で旋回する。バイクと同じ動き。
- クアドコプターはこの動きをしないのか?だとしたらオスプレーと違って事故は少ないかもしれない。
4つのプロペラの内3つが故障したら、残りのひとつで、螺旋回転しながら難着陸するらしい。
- 3つの場合のバランスの取り方は?
- というか、ひとつのプロペラが残った時、トランスフォームでもして普通のヘリみたくプロペラが機体の上へ移動するならバランス取れるが、
- あのまんまでバランス取れるのか?
風で飛ばされてる姿が恐ろしい。
ドローンユーザーが知っているSettling with powerは、クアドコプターも同じだろう。
山へカッパと水が必需品なのと同じ事をちゃんと言う必要があります。Settling with powerを回避する方法(鉄則)
- 離着陸、特に着陸は向かい風で行う。
- 下降スピードを限界以内で押さえる。R22は300feet/minutesを越えない事がセオリーだ。
- ETLを維持する。前進速度を30knot以上を維持する。15knot位でも無いよりマシ。ヘリによってこの値は違うかも。R22の場合の話。
Settling with powerが起こる要因
- 垂直降下や、急下降や、追い風での着陸はsettling with powerとなる。
- エンジンパワー90%以上使用中起こる。
- 追い風での急停止でも起こる。
以上の事は鉄則なのでドローンユーザーも学校へ入学したら、もっと偉い航空家が教えてくれるとは思いますが、
自家用でもドローンでもクアドコプターでも同じなので記載してみました。