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今年はVTOL航空機の開発発表合戦だ。
自動操縦飛行車だけが垂直離着陸航空機というワケではない。
VTOLとはvertical take off and landing(垂直離着陸)の事である。ハリアー戦闘機やティルトローターのオスプレイ、ドローンなどのクアドコプター、ヘリコプター、ジャイロコプター等は全て垂直離着陸である。
VTOL航空機の開発発表合戦は今月(4月)がクライマックスだった様だが、飛行自動車のモデルは10数年前にも度々写真が公表されていた。
007みたいで真実味のない構想だったが、今は現実となった。
が、交通渋滞がない等、たわごとだ。
- そもそも空港の交通渋滞があるから、人間だけでさばききれなくて機械任せの次世代航空システムが取り入れられる。
- そして機械任せとなったら、今よりもっと航空機の間隔を狭く飛ばさせて着陸させる計画である。
- 今は渋滞してるのは空港だけだが、車と同じレベルで増えたら、上空も道路と同じ様に渋滞する。
建物などが無い分渋滞は少ないかもしれないが…
そしてフランスでは水上のウーバーというのも有るらしい。
ドローンブームから繋がる垂直離着陸への盲目な信頼
その事も認識すべきである。
クアドコプターやティルトローターの無人機はどうも信頼感がない。クアドコプタードローンも、ティルトローターヘリも落ちる物というイメージが強い。
墜落するその原因は構造上の物もあるとは思うが、開発段階含め、航空機を扱う人間の方も
ホバリングに対する認識が甘いのではないか?
- その結果新しくもないVTOLが、もっと重要なETLを全く無視している。
- 航空機は全てETLを基準として運用される。ホバリングによってではない。
ETLとは転換揚力のことで、推進スピードが揚力へ転換されるのである。
飛行機が離陸の時加速するのはこの転換揚力を得るためである。これは逆を言えば分かりやすいだろう。転換揚力がないなら、飛ぶことが出来ないということだ。
- ヘリは加速する必要が無いという認識があるのではないか?
これを人を乗せても同じ考えのまま突き進もうというのがVTOL航空機の関係者なのだ。
- 失敗を恐れない
- 厳重なテストをあえて行わない
- 早く実用化させたい
航空機の歴史は失敗の歴史だった。
航空機の失敗の歴史とは、航空機と共に人の命も失われた歴史である。
人命によって航空機と操縦方法の改善が行われて来た結果現在の安全性が保たれている。
ところが、オスプレイは墜落事故が多い。これは、
- 飛行機操縦者がホバリングを過信し過ぎているのではないか?
- オスプレイの設計段階でホバリングと旋回等に対する認識が甘いのではないか?
- エンジン性能を超えた機体重量
- エンジン性能を超えたホバリング
こんな基本的な事を無視しながらホバリングができる航空機でエアータクシーを始めるのだ。
ヘリパイロットは減速する事に恐怖を感じる。(飛行機ほどではないが)
- 減速すると揚力も落ちていく
- 減速するとエンジン故障の際安全に着陸できない可能性がある
実はヘリも離着陸は垂直ではない。
飛行機と同じ様に加速して離陸し、
着陸ではゆっくりと地上へ近付きながら減速していく。
エンジンパワーに対して高高度であったり重重量の場合はRunning take off や Running landing の方法で転換揚力を維持したまま離着陸を行う。
ヘリはホバリングの事を良く認識しているから垂直離着陸は行わない。
そんな中liliumのVTOL航空機は若干新しく見えた。
フワフワ浮いてて頼りないし、
サンダーバードみたいなチャチなトリックにも見えてしまうのだが、新しさはある。
liliumのビデオ
http://youtu.be/ohig71bwRUE
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